おおの こうじ大野 公嗣一般社団法人全日本動物専門教育協会理事長Column犬にも「五月病やうつ病」はあるのか?32一般社団法人全日本動物専門教育協会では理事長を務め、教育の観点から人と動物が共生できる社会づくりに貢献。海外を舞台に活躍した経験を持ち、海外から日本を見たからこそわかる日本の良さを活かしたペット共生社会の実現を目指す。 GW でリフレッシュする人が多い一方、連休明けの気分の落ち込みや「五月病」が気になる人もいると思います。実はコロナ禍以降、世界的にうつ状態の人が増えたことも報告されています。(WHO は 2022 年、 パ ン デ ミ ック初年度だけで世界のうつ病・不安障害の有病率が 25%増加したと発表)では、人と暮らす動物たちはどうなのでしょうか。 実は犬にも、人の心の不調に似た「分離不安」という状態があります。犬は本来、群れで行動する動物で、ひとりで過ごすことが得意ではありません。飼い主と離れると不安が高まり、吠え続けたり、部屋を荒らしたり、過度に体を舐めたりといった行動をとることがあります。これは、心のバランスを崩しているサインである可能性があります。 原因として、その子の元々の性格や子犬期の経験に加え、飼い主との密着した生活による「依存」が関係していると考えられています。 人間でも、誰かに頼りきりになると離れた瞬間に不安が強くなることを経験したことがある人は多いと思います。犬も同じで、健全な心を保つには「適度な距離感」が必要といえます。そのため、少しずつひとりで過ごす練習をしたり、おもちゃなどで飼い主以外に意識を向けるようにしたりすることで、分離不安の状態を予防・軽減することができるかもしれません。 聞きかじった知識やインターネットで調べただけのやり方では、その子に合わずに状態が悪化する可能性もありますから、もしかして、と思う場合には、まずはドッグトレーナーや獣医師など専門家に相談することをお勧めします。
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